運動会の真実・・・ひたむきな態度で圧倒

そして、生徒達は大人を動かした!


運動会の真実生徒の一人に質問しました。「学校生活で一番おもしろいものは何ですか?」 返ってきた言葉は、「運動会」だった。
「なぜ運動会が面白いの?勉強よりもおもしろいよね。なぜ?」とさらに畳み掛けて質問しました。


でもその生徒からは、はっきりした答えは得られませんでした。 その時は、「運動会」は、学習よりも練習したその成果がはっきりと出るから、皆と一緒にやれて楽しいから、などいろいろとその答えを考えてみました。そして「皆と達成できたという達成感、満足感が味わえる」から運動会がおもしろいのだろうと勝手に決めて納得していました。 そして運動会当日、この日は商店街や町内会が集まって企画し運営する「音楽祭」と重なってしまいましたが、運動会もその生徒の中学校でファンファーレとともに始まりました。

「走れ、メロス!」。これは障害物競走で、麻袋に入りジャンプジャンプジャンプ!網をくぐれ!跳び箱を越えよう!
ハードルをくぐれ!そしてゴール!というレースでした。
とにかく、小学生(招待された)も、中学生も、皆全力で見ている前を走り去っていきました。
もう、土まみれ、ほこりまみれでした。
そのあと、中3年生による、全員リレー。
最初、赤が優勢、ところが途中から白が圧倒的な力を発揮し一周の差をつけるほどの頑張りをみせました。
バトンを落とす、転ぶ、膝から血が出る、などなどハプニングあり。
それで全員土まみれ、ほこりまみれになりました。
そのひたむきな頑張りに思わず拍手。
周りもわきまえずに大声をも出していました。
次は新しい競技とのことでしたが、中二年生全員による前向き、後ろ向き、とにかく自分の前の生徒の腰にくらいついてゴールまで駆け抜けるというレースでした。
それが、いったんは前向きに走るのですが、そのあと後ろ向きに寝ころび、全員が寝転んだのを見計らって更にその列のリーダーが再度前向きに走り出す。
それを二回くり返すレースでした。
ところが赤組、白組同点となり、決勝戦をやらなければならなくなりました。
中2生達はさぞかし疲れて、多分決勝戦は消化試合のごとく力の入らないものとなるだろうと思っていました。
ところがそんな予測に反して、皆、最初のレースよりもしゃにむに頑張っていました。
目は輝き、とにかく一番になろうとどのチームも全員が一丸となってそのレースに臨み力を発揮していました。
全力でやっていることは、その顔の表情を見ればわかりました。
そして、あの土まみれ、ほこりまみれの姿。
勝ったチームは晴れ晴れとして大声で叫び、負けたチームはこれ以上悔しいことはないという、普段見せた事の無い表情を見せ悔しい表情を見せ、中にはくやしくて泣いた生徒もいました。
とにかく、生徒達を熱中させた運動会の力に圧倒されてしまった次第です。
この運動会を通して子供たちに教えられました。それは、生徒達が運動会で発揮しているものは、当初考えていた達成感とか満足感とかそんなやわなものではなく、もっと野性的な、一つのことに集中し、そして皆で雄たけびを上げる、皆で悔し涙を流す、こんな「ひたむきな態度」でした。
勝っても負けても、この子供達が運動会で見せた、この「ひたむきな態度」は何よりも評価されるべきものでした。

<これまで私たちはこの「運動会」に匹敵するような、子供たちが「ひたむきに」取り組みたいと思える行事やプログラムを提供してきただろうかと反省しきり。

私たち大人は謙虚に認めたい、これまで生徒達が「ひたむきに」取り組めるプログラムを提供できていなかったことを。
今後は、子供達が「ひたむきな態度で取り組める」(ひたむきに取り組めるというのは「面白い」からで、「興味」が湧くからです)そんな学習や行事で子供たちに「雄たけびを上げ」させたい。
生徒達は、運動会で120%の力を発揮しまし、そして、生徒達は大人を動かしました。